肥満についてのお話
肥満ではさまざまな病気が起こる可能性が増えます。肥満を予防することでワンちゃんネコちゃんが健康で長生きできるようになります。
適切に摂取カロリー量を制限することで減量を目指しますが、体重の管理には
家族全員の根気強い協力が必要です。
原因
ほとんどはカロリーの取りすぎが原因です。しかし、ただの肥満と思っていたら 甲状腺機能低下症などの肥満を引き起こす病気であったり、そもそも肥満では なかったり(妊娠、腹水、お腹の中のしこりなど)ということもあります。
発症・症状
ワンちゃんでもネコちゃんでも中齢(5〜11歳)になると肥満の発生率が上がります。
また避妊手術や去勢手術を受けた子は肥満になりやすいため注意が必要です。
肥満によって皮下脂肪が増え、背骨や肋骨が触れなくなるほか、内臓脂肪が増え
てお腹周りが太くなり、腰のくびれがなくなります。肥満になることで、さまざま
な病気(高脂血症・糖尿病・心臓病・関節疾患・尿石症・高血圧など)が起こりやすく
なります。
診断・治療
定期的に体重を測定することで体格の変化を知ることができます。
ワンちゃんネコちゃんの種類や、個体によって理想体重は異なりますが、動物が
若く、太っていないときの体重が参考になります。減量のためには適切な運動も
重要ですが、無理な運動は関節などのトラブルを引き起こしかねません。(例えば
4sのワンちゃんがおにぎり1つ180カロリーを食べた場合、消費するのに45q
も歩かないと消費されません)なので、運動で消費するよりも食餌管理で低カ
ロリー食を使用すること、与える量を見直すことで摂取カロリーを制限します。
現在肥満でない場合にも、予防が重要です。いつでも食事が食べられる状態にする
と肥満になりやすくなります。できれば間食は最小限にしましょう。筋肉量を
落とさないようにする為、ワンちゃんなどはお散歩による運動も予防に役立ちます。
クレッセ動物病院 看護師 藤川