犬回虫症・猫回虫症
古くから身近な寄生虫として知られています。抵抗力の弱い子犬・子猫やヒトの乳児に感染すると症状が重くなりやすいため注意が必要です。
感染経路
胎盤感染(犬回虫):母犬に潜伏していた幼虫が妊娠により活動し、胎盤を経て胎児の肝臓に留まります。出生後は小腸へ移動し、成虫になります。
乳汁感染:授乳により子犬・子猫に感染します。
経口感染:虫卵を口から摂取することで感染します。
症状
下痢、嘔吐、発育不良などが一般的ですが、幼虫が体の中を移行する場合には、肺炎、咳、肝機能障害など様々な症状がみられます。
治療と予防
数回の駆虫薬投与を行う。
ヒトへの感染
犬や猫の被毛に付着した虫卵が口に入ってしまうことで感染することが多いようです。以前は公園や砂場などの土の中に潜んでいる虫卵の摂取が疑われていましたが、あまり多くはないようです。その他、地鶏や牛のレバサシからの感染も要注意です。お子様の感染の場合、変なものを食べることが続く「異味症」を発症することがあります。外出後や、犬猫と遊んだ後は手洗いをしましょう。手洗い・うがいはインフルエンザの予防だけでなく様々な感染症の予防にもなりますね!
クレッセ動物病院 獣医師 永島