粘着シートがついた時の対象法
家庭にある粘着物質には、ネズミ捕り、ゴキブリ捕り、ガムテープ、のり、接着剤、ガムなどがあるのではないでしょうか?それらで遊んだり、いじっているうちにペットの毛にくっついてしまうと、なかなか取れずに大変です。
粘着物質が毛や皮膚に付着すると、ベタベタを気にして暴れたりひっかいたりし、付着範囲はさらに広がり、毛がもつれるだけでなく床や壁に汚れが広がってしまうこともあります。また、何とかしようと思った飼い主さんの手や体もベタベタになることもあり、とても大変です。
粘着物質は水やシャンプーではなかなか取り除けられません。力任せに剥がそうとすると皮膚炎を起こしたり、痛みを伴い大きなストレスとなります。また、毛ごと切り取ろうとしてハサミを入れると、皮膚も一緒に切ってしまう危険性があります。
自宅での対処法
1.被害を広げないために取り除ける部分(まだ体についていない部分)をなるべく多く切り取ります。
2.
小麦粉やベビーパウダーなどの粉を粘着シートに振りかけます。するとその部分の粘着性が低下するため、触って処置ができるようになります。
*もし、これ以上の対処は難しいと思ったら、この時点で動物病院へ受診しましょう。
3.次に、オイル類(サラダ油やベビーオイル、クレンジングオイルなど)をシートと毛の間に少しずつ染み込ませ、粘着物質を溶かしながらゆっくりと剥がしていきます。急いで剥がさず、焦らずゆっくりと行います。
4.用いたオイル類は少量であれば問題にはなりませんが、大量に舐めると害になることがあるので、処置後はシャンプーや中性洗剤などで丁寧にオイルを取り除きます。
5.もし粘着性が完全に取り切れずベタベタ感が残る場合は、小麦粉などをその部分につけ、粘着性をなくし、少しずつ除去してください。直接粘着シートがついた部位ではなくても肉球やおなかなどに粘着物質がついてしまっていることもあるので、全身を確認しましょう。そして、皮膚炎などを起こしていないかを念のため病院で確認させてください。
アドバイス
この事故は防ぐことができますので、ペットが粘着シートなどに接しないよう日頃から気をつけましょう。命にかかわるような事故ではありませんが、不快感や、皮膚病の原因となります。
クレッセ動物病院 看護師 矢花