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犬のクッシング症候群

ホルモンに異常をきたす病気で、多量に水を飲んだり、尿の量や回数が多い、お腹がふくれる、脱毛などで気づくことが多いです。犬で多く猫ではまれです。

原因

副腎(腎臓の隣にある、多種のホルモンを分泌する内分泌器。)から「コルチゾール」というホルモンが出すぎてしまうことで症状を認め、原因は下記の2つです。
1)脳下垂体の腫瘍:クッシング症候群の犬の9割
2)副腎の腫瘍:クッシング症候群の犬の1割

発症

どんな犬種でもみられます。雄より雌で多いです。6〜10歳で発症する犬が多いです。

症状

クッシング症候群の犬のほとんどは、水を多量に飲み、尿を多量にします。また、食欲も旺盛になることも多いです。筋肉量が減り、足腰が弱り、運動を嫌がったり、お腹がぽっこりとふくれたりします。また、脱毛、皮膚病が治りにくい、息が荒いといった症状も出やすくなります。

診断

血液検査(コルチゾール測定)、超音波検査、CT・MRI検査などを行います。

治療法

脳下垂体に腫瘍がある場合:腫瘍の大きさにより治療法が違ってきます。腫瘍が小さい場合は、副腎から分泌されるコルチゾールを抑える内服薬を服用します。腫瘍が大きい場合は放射線治療や内服薬、また、限られた施設ですが外科手術も行われています。
副腎に腫瘍がある場合:外科手術が適用となります。

予後

脳下垂体の腫瘍が小さく、お薬で副腎からのコルチゾールがうまく抑えられれば、症状は良くなり、寿命まで生きられます。脳下垂体の腫瘍が大きく、放射線治療を行わなかったり、行っても腫瘍が小さくならなければ1〜2年以内に認知症のようになり、生活が難しくなります。
副腎の腫瘍を手術で完全に摘出できれば、症状は消え、寿命まで生きられます。摘出が完全には難しい場合は、内服薬を服用し、見た目の症状を抑えますが、余命はさまざまです。

中〜高年齢の犬が水をたくさん飲むようになったり、尿の量や回数が増えたら、クッシング症候群や他の病気の可能性もあるので、動物病院へ受診しましょう。


クレッセ動物病院 獣医師 永嶋

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